軽自動車の車名別販売ランキングでトップを続けていたホンダ「N―BOX(エヌボックス)」が10月、1年11カ月ぶりに首位から陥落した。9月にスライドドアモデルを追加したスズキ「ワゴンR」が6年10カ月ぶりとなる1位を獲得。スズキ車がトップとなるのも6年10カ月ぶりだ。登録車も含めた総合ランキングでは、トヨタ自動車「ヤリス」が4カ月連続で首位を守った。
全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)の発表によると、エヌボックスの10月販売台数は前年同月比53・6%減の7442台となり、3カ月連続の前年割れとなった。
生産調整で供給量が少なかったほか、12月にイヤーモデルチェンジを控えたことで、現行モデルの受注も進まなかったとみられる。月間販売台数が1万台を下回るのは、2012年1月以来9年9カ月ぶり。
エヌボックスの販売が落ち込んだことで、相対的に上位車種の順位が上がった。特にワゴンRは、スライドドアを備えた「ワゴンRスマイル」が追加され、同79・7%増と急増。前月と比べても販売台数を伸ばした。
日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)の発表によると、登録車はヤリスが16カ月連続で1位になった。このうちSUVの「ヤリスクロス」は5279台。2位はトヨタ「アクア」、3位はトヨタ「カローラ」と、前月と同じ顔触れだった。トヨタがトップ3を独占するのは17カ月連続。
トヨタ以外では、ホンダ「ヴェゼル」が前月の10位から5位に、ホンダ「フリード」が8位から6位に上昇。フィットも13位から8位に順位を上げた。前月4位だった日産自動車「ノート」は7位。
登録車と軽の総合ランキングは、ヤリスが4カ月連続の首位だった。2位はワゴンR、3位はルークスと軽が入ったものの、トップ10のうち6車種が登録車。2カ月で登録車が過半を占めた。