国交省、「事故情報記録装置」装着 22年7月以降の新型車に義務化

乗用車への安全に関する装備の義務付けが相次ぐ。国土交通省は乗用車を対象に、アクセルやブレーキなどの操作情報を記録する「事故情報記録装置」の装備を2022年7月以降の新型車に義務付ける。

今年11月以降の新型乗用車に衝突被害軽減ブレーキの装備が義務付けとなるほか、バックカメラについても22年5月以降の新型乗用車に装備が義務付けとなる。急速に進化している車載電子技術を活用することで安全な自動車の普及を図る。電子化に伴って自動車のコストアップは避けられない見通しだ。

国交省は乗用車と車両総重量3・5㌧以下の貨物車に対して、アクセルやブレーキの操作、車速、シートベルト着用の有無などのデータを記録する事故情報記録装置の装備を、22年7月以降に市場投入する新型車に義務付ける。道路運送車両法の保安基準改正に向けてパブリックコメントを実施している。

アクセルとブレーキの踏み間違いによる交通事故が社会問題となっている中、事故情報記録装置は自動車の欠陥が原因なのか、ドライバーの操作ミスかを特定するのに役立つ。

19年4月に東京・池袋で発生した乗用車の暴走による交通死亡事故をめぐる裁判では、ドライバーが自動車の欠陥を主張しているが、事故情報記録装置があれば、責任が明確になる。

乗用車の安全性を向上するため、先進的な安全装備が相次いで実用化されている。衝突被害ブレーキは普及しているが、今年11月以降に投入される新型乗用車、25年12月以降の継続生産車に、歩行者や車両を検知する自動ブレーキの装備が義務付けとなるのに加え、今後、自転車も検知対象に加える。

また、22年5月以降に投入される新型車、24年5月以降の継続生産車には、自動車が後退する際の安全性を確認するためのカメラなど、「後退時車両直後確認装置」の装備も義務付けとなる。

電子技術が急速に進化しており、これを活用した安全技術は安全性能の向上につながることから相次いで実用化されている。一方で、これら安全装備の装着義務付けは、自動車のコストアップにつながる。自動車メーカー各社はコストアップを抑える取り組みに注力するものの、車両価格への転嫁は避けられない見通しだ。

日刊自動車新聞6月19日掲載