COP26宣言 HV含むガソリン車販売40年までに停止、23カ国合意

英国グラスゴーで開催中の国連気候変動枠組み条約第26回締結国会議(COP26)で10日、ハイブリッド車(HV)を含むガソリン車の新車販売を2040年までに停止する宣言に、英国やカナダ、スウェーデンなど、23カ国が合意した。新車販売を電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)といった走行時に温室効果ガスを排出しないゼロエミッション車(ZEV)に全て切り替える。

自動車市場の規模が大きい中国、米国、日本、ドイツは宣言に同意していないものの、新車販売をZEVのみにする規制が世界で広がれば、グローバル展開している自動車メーカー各社は対応を迫られる。

COP26の議長国である英国政府が10日に発表した。宣言は先進国は35年まで、途上国は40年までに、乗用車と大型車の全ての新車販売をZEVのみとする。日本の自動車メーカーが得意とするHVも含めて内燃機関を搭載している自動車の販売は禁止される。

英国に加え、カナダ、ニュージーランド、スウェーデンなど、合計23カ国が合意したほか、韓国ソウル市や、独自のZEV規制を設定している米国カリフォルニア州、ワシントン州など、39の地域が同意した。

また、メルセデス・ベンツやゼネラル・モーターズ(GM)、ジャガー・ランドローバー、フォード・モーター、ボルボ・カーズなどの自動車メーカーも賛同した。

日本は米国、ドイツ、中国などとともに、参加を見送った。COP26で2日に演説した岸田文雄首相は「あらゆる技術の選択肢の追求」が重要との見方を示し、脱炭素化に向けてEVシフト一辺倒となっている現状に疑問を示した。

萩生田光一経済産業相も10日の閣議後の記者会見で「完全EVというコミットメントには参加しない」と、宣言から距離を置く姿勢を強調した。

日本政府は50年のカーボンニュートラル社会実現に向けて、35年までに新車販売を100%電動化する計画を掲げ、低燃費のHVも環境対応車として選択肢に残しており、今回の合意内容と隔たりがある。トヨタ自動車は「アジアやアフリカ、中東など、(充電設備など)電動化を推進する環境が整っていない多くの地域では、ZEV化に相応の時間を要する」として現段階での宣言への参加を見送った理由を挙げる。

自動車の巨大市場を持つ中国や米国は今回の宣言に加わらなかった。ただ、地球温暖化防止に向けて気温上昇を産業革命前から1・5度に抑える目標を達成するため、販売する新車をゼロエミッション車だけに規制する国や地域は増える見通し。

40年に新車販売をZEVのみにすることを公表しているホンダを含めて、今回の宣言には日本の自動車メーカーは参加しなかったものの、グローバルで事業展開する自動車メーカーがZEVシフトへの対応を迫られるのは確実だ。