自動車産業、雇用に十分配慮を 脱炭素で岸田首相が見解

岸田文雄首相は15日の会見で、脱炭素化への対応が迫られている自動車産業について「全国で雇用550万人と言われる巨大な産業」との重要性を指摘し、急速な構造変化への懸念が高まっている現状にも「この産業がどうなっていくか、切実な問題」との認識を示した。

「電気自動車(EV)から一遍に進んで物事が変わる。それで良かったという単純な話ではない」とし、「今、生活している多くの方々、雇用されている方々がどう生きていくかを考えていかなければならない」と、既存の産業や雇用にも十分に配慮した政策を進める考えを明らかにした。

政府は特定の技術に限定することなく、脱炭素化に向けて幅広い技術の研究開発を進めていく方針を打ち出している。岸田首相は「優れた技術を活用して国際競争力をつけ、そのことによって雇用をしっかりと吸収していく」と、次代に向けた自動車産業の成長イメージを示した。

また、ものづくり分野だけでなく、「自動車整備業の皆さんもガソリン車がなくなったらどうなるのだと言っておられた」とし、「こうした現実にどう向き合って、前向きな答えを出せるのか政治としてもしっかり責任を果たす」とした。

また、「デジタル改革、規制改革、行政改革を一体的に進めることが重要」とし、「デジタル臨時行政調査会」を立ち上げて具体策を検討していく計画を表明した。

また、新型コロナウイルス感染症の影響で業績が悪化した事業者支援のため特例で実施している「雇用調整助成金」の助成率引き上げについて「来年3月まで延長する」と述べ、自動車を含む多くの事業者支援に力を入れるとした。